メドック格付け第2級。歴史的テロワールへの回帰を象徴する、豊かさと気品を備えたマルゴー。
1855年のメドック格付けで第2級に認定されたChâteau Lascombes(シャトー・ラスコンブ)。2022年は、グラン・ヴァンの原点ともいえる歴史的テロワールに焦点を戻し、砂利質の丘に育つ古樹のCabernet Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニヨン)を主体とした、新たな方向性を鮮明にしたヴィンテージです。
凝縮した果実の豊かさ、クリーミーな質感、瑞々しいフレッシュさ、そしてシルキーなタンニン。力強さを備えながらも重さに傾かず、マルゴーらしい気品と優雅さを感じさせます。
【ワイン】
2022年のボルドーは、乾燥と高温が特徴的な年でした。ラスコンブでも比較的乾燥した冬に始まり、春には霜、夏には干ばつと高温に見舞われましたが、ブドウは予想以上のバランスを保ちながら成熟。特にCabernet Sauvignonは高い品格を示し、Merlot(メルロ)も凝縮感を備えながら、ベルベットのような質感とフレッシュさを保ちました。
2022年からグラン・ヴァンは、シャトーの歴史的テロワールの中心である、マルゴー村を見下ろす砂利質の丘と、そこに育つ古樹のカベルネ・ソーヴィニヨンを重視する構成へと回帰しています。
ブレンドは、Cabernet Sauvignon 67%、Merlot 30%、Petit Verdot(プティ・ヴェルド)3%。
収穫は9月7日から27日まで、各区画の成熟度を見極めながら複数回に分けてすべて手摘みで行われ、畑と醸造所の双方で厳密に選果されます。
醸造では低温マセラシオンを行った後、強い抽出を避けた穏やかな「インフュージョン」の考え方で醸造。マセラシオン期間は毎日のテイスティングによって判断され、30~35日間行われました。その後、バリックと大樽で熟成されています。
味わいは豊かな果実味を中心に、非常にクリーミーで充実感がありながら、同時にフレッシュ。タンニンは滑らかでシルキーです。2022年らしい凝縮感を持ちながら、端正な骨格が全体を支え、豊かさとエレガンスが美しく調和しています。
長期の瓶熟成によって、さらに深みと複雑性を増していくことが期待される、堂々たるマルゴーのグラン・ヴァンです。
【醸造所】
Château Lascombes(シャトー・ラスコンブ)の名称は、1625年にこの地に生まれたChevalier Antoine de Lascombes(騎士アントワーヌ・ド・ラスコンブ)に由来します。
その息子Jean(ジャン)が、当時Segonnes(セゴンヌ)と呼ばれていた土地を取得。アントワーヌは複数の区画の取得や交換を重ね、後に1855年の格付け対象となるブドウ畑の基礎を築きました。1805年には「Château Lascombes」の名称が正式に用いられるようになり、1855年のパリ万国博覧会に際して制定されたメドック格付けでDeuxième Grand Cru Classé(第2級)に認定されました。
ラスコンブの大きな特徴は、マルゴーの多様な地質を映し出す複雑なテロワールにあります。グラン・ヴァンの中心となる歴史的区画には砂利質土壌が広がり、カベルネ・ソーヴィニヨンが重要な役割を担っています。一方、場所によって石灰岩や粘土質も現れ、この多様性がワインの複雑さを生み出しています。
2022年にLawrence Family(ローレンス家)がシャトーを取得し、長期的な視点から品質向上への新たな改革を開始しました。現在は、Ornellaia(オルネライア)およびMasseto(マッセート)で長年ワイン造りを率いたAxel Heinz(アクセル・ハインツ)がワインメーカー兼CEOを務めています。
畑では区画ごとの個性をより正確に理解することを重視し、草生栽培やクローバー、穀類、マメ科植物などを用いた緑肥を導入。生物多様性と環境保全にも配慮しながら、精密なブドウ栽培を進めています。
現在目指しているのは、砂利質土壌のカベルネ・ソーヴィニヨンを中心に据えた、深み、複雑性、優雅な力強さを備えるクラシックなマルゴーの表現。歴史ある第2級シャトーが、その本来のテロワールを改めて見つめ直し、新しい時代へ進んでいます。
【お料理との相性】
凝縮した果実味とシルキーなタンニンには、牛フィレ肉やローストビーフなど上質な赤身肉がおすすめです。
仔羊のローストやラムチョップにも美しく寄り添います。
キノコやトリュフを使ったソースは、熟成によって深まる複雑な風味と好相性。
鴨のローストなど、旨味を備えた肉料理にもよく合います。
若いうちは十分な時間をかけて開かせ、ゆっくりと料理とともに楽しみたい一本です。
【商品情報】
原産国:フランス
- 産地:ボルドー/メドック/マルゴー
- 原産地呼称:AOCマルゴー
- 格付け:1855年メドック格付け第2級
- 生産者:シャトー・ラスコンブ
- 種類:赤・辛口/フルボディ
- 品種:カベルネ・ソーヴィニヨン67%、メルロ30%、プティ・ヴェルド3%
- ヴィンテージ:2022年
- 使用区画:シャトーの歴史的テロワール
- 収穫:9月7日~27日、区画ごとに複数回に分けて手摘み
- 選果:畑および醸造所で厳密に選果
- 醸造:低温マセラシオン、穏やかなインフュージョンによる醸造
- マセラシオン:30~35日間
- 熟成:バリックおよび大樽
- 平均収量:36hl/ha
- アルコール度数:14%
- 容量:750ml
生産者・正規インポーター情報より