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サン・テミリオンの名門シャトー・アンジェリュスを率いてきた醸造家、ユベール・ド・ブアールが、ボルドーの土地でシャルドネの新たな可能性を追求した辛口白ワインです。
砂糖漬けのレモンピールやタンジェリン、熟したリンゴ、トロピカルフルーツを思わせる豊かな果実香に、クリーム、バニラ、ほのかなトーストのニュアンスが重なります。口当たりは滑らかでふくよかですが、生き生きとした酸が味わいを引き締め、豊かさとフレッシュ感を両立しています。
天然酵母による発酵と400Lのフレンチオーク樽での醸造・熟成によって、シャルドネの果実味にコクと奥行きを加えた、ボルドーでは珍しい意欲的な一本です。2018年はジェームズ・サックリング89~90点、ヴィノス88~90点の評価を受けています。
外観は、ほのかにゴールドの輝きを帯びた明るいレモンイエロー。
グラスからは、レモンピール、タンジェリン、グレープフルーツなどの柑橘類を中心に、熟したリンゴ、洋梨、白桃、パイナップルを思わせる果実香が広がります。空気に触れると、クリーム、バニラ、焼きたてのパン、穏やかなナッツの香りが加わり、豊かで複雑な印象を与えます。
2018年について、ジェームズ・サックリングは煮詰めたリンゴとほのかなクリームのニュアンスを、ヴィノスは砂糖漬けのレモンピール、タンジェリン、トロピカルフルーツを思わせる香りを評価しています。果実の豊かさとフレッシュ感が共存する、大胆で生き生きとしたスタイルです。
口に含むと、熟したリンゴや柑橘類の果実味がふくよかに広がります。樽発酵とマロラクティック発酵に由来する滑らかでクリーミーな質感を備えながら、酸が全体の輪郭を保ち、重たさを感じさせません。
中盤には白桃やトロピカルフルーツの風味に、バニラ、クリーム、ほのかなトースト香が溶け込みます。余韻は素直で長く、柑橘の皮を思わせる爽やかなほろ苦さと、オーク由来の香ばしさが残ります。
品種はシャルドネ100%。2018年当時の畑面積は約3.45ha、平均樹齢は約5年、年間生産量は約14,000本とされています。植樹から間もない若い樹でありながら、豊かな果実味と質感を備えたワインに仕上げられています。
土壌について、輸入元の2018年資料では、鉄分を含む砂岩質の層の上に、砂を含む粘土質土壌が連なる構成と説明されています。ユーザー提供資料の「粘土石灰質」という表現とは異なるため、ECサイトでは2018年のテクニカル資料の記載を優先するのが安全です。
収穫は小さな容器を用いて行い、畑で健全な果実を選別します。セラーへ運ばれたブドウは速やかに圧搾し、不活性ガスによって酸素との接触を抑え、香りと果実の鮮度を守ります。
果汁は約48時間低温で静置して澄ませた後、天然酵母によって発酵。輸入元資料には「15日間」とありますが、これはアルコール発酵期間を示すものとして説明するのが自然です。白ワインであるため、「15日間の果皮浸漬」と断定するのは避けた方が適切です。
その後、400Lのフレンチオーク樽で、18℃以下を保ちながらマロラクティック発酵を行い、樽内で熟成。醸造から熟成までの期間は合計約11カ月です。小型の一般的なブルゴーニュ樽より容量の大きい400L樽を使うことで、過度な樽香を避けながら、ワインに滑らかさとコクを与えています。
ユベール・ド・ブアール・ド・ラフォレストは、ボルドー右岸を代表する醸造家の一人です。サン・テミリオンのシャトー・アンジェリュスで長年ワイン造りと経営を担い、フランス国内外でワインコンサルタントとしても活動してきました。
この単一品種シリーズは、ボルドーの伝統的なブレンドにとらわれず、それぞれの品種が持つ果実、香り、質感を純粋に表現することを目的に始められました。2016年を初ヴィンテージとしてシャルドネとソーヴィニヨン・ブランを造り、その後、セミヨン、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、ピノ・ノワールなどへ展開しています。
ワイナリーは、ユベールが所有するシャトー・ラ・フルール・ド・ブアールから数キロ離れた場所に設けられました。畑はラランド・ド・ポムロール周辺にありますが、シャルドネは同アペラシオンの規定品種ではないため、地域名やAOCではなく、ヴァン・ド・ペイ・ド・ラトランティックとしてリリースされています。
ユベールはブルゴーニュでも醸造を学んだ経験を持ち、ボルドーの土地でシャルドネを栽培するという、従来の地域区分にとらわれない試みを行いました。本人は近年の取材でも、シャルドネを植えた理由について、自分たちが実際に飲みたい品種であり、消費者にも親しまれやすいからだと説明しています。
醸造では、果実の酸化を抑える圧搾、天然酵母、樽発酵、マロラクティック発酵などを用い、シャルドネの果実味とオークの調和を重視しています。ボルドーのテロワールと、ブルゴーニュで培われたシャルドネ醸造の発想を融合したワインといえます。
ラベルには、ユベールが7歳の誕生日に父親から贈られ、その後も長く使用してきた剪定ばさみが描かれています。これは、優れたワインは畑の剪定から始まるという、栽培家としての哲学を象徴しています。
柑橘類の爽やかさ、熟した果実味、樽由来のクリーミーな質感を備えているため、魚介、甲殻類、鶏肉、豚肉、クリームを使った料理によく合います。
ホタテのバターソテー、白身魚のムニエル、サーモンのクリームソースがおすすめです。ワインの酸がバターやクリームのコクを整え、バニラやトーストの香りが料理の香ばしさと調和します。
オマール海老やエビのグリル、カニのグラタンなど、甲殻類を使った料理にも好相性です。シャルドネの熟した果実味が甲殻類の甘味に寄り添い、樽熟成による厚みが料理の濃厚さを受け止めます。
肉料理では、ローストチキン、鶏肉のクリーム煮、豚ヒレ肉のソテーなどがおすすめです。レモンやハーブを添えることで、ワインの柑橘香と爽やかな酸がさらに引き立ちます。
キノコのクリームリゾット、マッシュルームのソテー、ポルチーニ茸を使ったパスタともよく合います。ワインのナッツやトーストを思わせるニュアンスが、キノコの香ばしさと自然に重なります。
和食では、銀だらの西京焼き、帆立のバター醤油焼き、海老や白身魚の天ぷら、鶏肉の塩麹焼きなどがおすすめです。味噌や醤油の旨味を、果実の厚みと樽の香ばしさが受け止めます。
チーズでは、コンテ、ボーフォール、熟成したゴーダ、ブリ・ド・モーなどと合わせられます。
10~12℃程度でお楽しみください。冷やしすぎると樽由来のコクや果実香が閉じやすいため、やや大きめの白ワイングラスを使用し、温度の上昇とともに現れる柑橘、リンゴ、クリーム、バニラの変化を楽しむのがおすすめです。
ユベール・ド・ブアール シャルドネ 2018
Hubert de Boüard Chardonnay 2018
(インポーターからの引用)
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